SSDもかなり普及し、今やストレージの主流となっています。
HDDに比べ高速なことにくわえ、価格が下がってきたのも要因でしょう。
そんなSSDですが、SSDの中にも種類があります。
種類といってもメーカーや容量のことではなく、データを保存するチップ(NAND)に種類があるのです。
今回は、その種類についてお話ししていきます。
チップの種類について
チップの種類は現在下記の4つになります。
- SLC(シングルレベルセル)
- MLC(マルチレベルセル)
- TLC(トリプルレベルセル)
- QLC(クアッドレベルセル)
SLC(シングルレベルセル)
- 耐久性は最も高く、高速で安定している
- 容量は少ない
- 一般には使用されず、サーバーや企業向け
MLC(マルチレベルセル)
- 耐久性、速度、安定性いずれもSLCより低い
- 価格は高価
- 現在はあまり使われていない
TLC(トリプルレベルセル)
- 耐久性、速度、安定性いずれもMLCより低い
- 価格はわりと安価ではあるが、高価なものもある
- 一般的に使用されている
QLC(クアッドレベルセル)
- 耐久性、速度、安定性が最も低い
- 大容量も可能
- 価格は最も安価
- 一般的に使用されている(安価のものは大体これ)
チップの考え方について
簡単に説明しますと
チップの中には箱(セル)がいっぱいあって、その箱にデータを保存していきます。
※SSDの容量は、箱の総数ではなく箱に保存できる総量で決まります。
その箱、1つに対してどれだけ保存できるかが各チップの違いになります。
1つの箱に対してSLCが一番少なく、QLCが一番多く保存できます。
つまり同じ容量の場合、1つの箱に多く保存できれば箱の総量は少なくて済む事になります。
その結果、箱の数が少なければコストが下がり価格も下がります。
ただし、1つの箱に多く入る分、出し入れに時間がかかったり、不安定になります。
また、1つの箱を何度も使用するので劣化も早くなり、耐久性が落ちます。
分かりやすく例えると
12個おもちゃを保管したいとします。
※収納箱の大きさは変化しない
収納箱におもちゃが1個しか入らない場合
- 1つの収納箱に1個しか入っていないので、保管状態もよく、取り出すのも早い。
- 各収納箱は1個のおもちゃしか出し入れしないため、劣化はしにくい。
- ただし、収納箱が12箱必要になるのでコストがかかる。
- また、収納箱を置くスペースにも限りがあるので、大量に保管できない。
収納箱におもちゃが4個入る場合。
- 1つの収納箱に複数入っていると、ごちゃごちゃして取り出すのに時間がかかる。
- また、複数入っている分使用する機会が増えるので、劣化が早くなる。
- 収納箱は3箱で済むためコストはかからない。
- 仮に1個しか入らいない場合と同じ12箱置いた場合、48個保管出来るので大量に保管することが可能。
というわけで、
SLCは耐久性はあるが高価
QLCは安価で大容量にも出来るが耐久性は劣る
ということになります。
QLCが安いのは分かったけど、速度や耐久面がちょっと不安に思うかもしれません。
先にお伝えしたとおり、現在も多く使用されています。
日常的に大量のデータの読み書きを行うのであれば高耐久の必要性もありますが、
個人的には、一般的な使い方であればQLCでも問題ないと思います。
実際のところ、SLC、MLCは一般的にはあまり売られていませんので、実質TLCとQLCの2択になるのではないでしょうか。
また、これらの表記がないもの多くあります。
この場合ほぼQLCだと思います。
まとめ
SSDは搭載されているチップによって種類がある
- SLC(シングルレベルセル)
- MLC(マルチレベルセル)
- TLC(トリプルレベルセル)
- QLC(クアッドレベルセル)
上にいくほど耐久性は高くなるが、高価で容量も少なくなる。 逆に、下にいくほど耐久性は低くなるが、安価で大容量も可能になる。
一般的な使い方であれば、QLCでも問題ない。
もし、心配でしたら「〇年保証」と記載されているもを購入してみてはいかかでしょうか。
メーカーがその年数なら大丈夫!という自信のあらわれですから。
最後に
SSDは消耗品です。
突然壊れることもあります。
大切なデータは別媒体にバックアップを取っておきましょう。